飛行機内のごみ箱2
今回のヨーロッパ行きのフライトでは,ツアー客と一緒になって,満席で大変だったものの,ご機嫌で過ごすことが出来た。
それは,ごみ箱の蓋を開けてくれるような親切なキャビンアテンダントさんと親しくなれたからではなく,今まで見たことのないごみ箱を見ることが出来たからである。
そのごみ箱はこれ。
同じようなごみ箱と思われるかも知れませんが,まったく別物です。
”TRASH COMPACTOR”=「ごみをコンパクトにするもの」,ごみの圧縮機です。
ごみを処理する時に問題になることの1つが,嵩(かさ:体積)である。特にプラスチックが混ざったごみは重さの割にかさばってしまい,運ぶときに厄介である。自動車でごみを集める時,重さが限界となって運べなくなるか,嵩が限界となって運べるなくなるか,と言えば,嵩が問題となるのが普通だ。
一番極端なのはペットボトルのような,からっぽの容器を運ぶ時で,軽いのに嵩がいっぱいになって運べない,ということが起きる。皆さんも,2Lぐらいのペットボトルを資源ごみで捨てようと思っても,すぐに袋がいっぱいになってしまって苦労された経験があるのではないだろうか?
中身の入っていないペットボトルなど,わざわざ空気を運んでいるようなもので,非常に効率が悪い。それではあまりに馬鹿らしいので,できるだけ効率よく運ぶように,ごみを集めるときには,圧縮しながら運ぶためのパッカー車が利用されているのは,ご存知の通りである。
ということで,飛行機内の圧縮機。CAさんに,興奮しながら
「これは初めて見ました。」というと,
「きっとどの飛行機にも付いていると思いますよ……。」
と言われてしまった。
飛行機は閉ざされた空間で,ごみの占める体積は,出来るだけ小さくないと困るから,きっとそうなのだろう。プラスチックコップなども使用前は総て重ねてコンパクトに運んでいるが,使用後は,バラバラに回収するから,嵩は何倍(何百倍にもなる。ごみを処理する設備には,航空機メーカーの技術者も,きっと相当の力を入れていることだろう。機会があれば,一度ぜひ,お話を聞いてみたいと思う。
それにしても,このごみ箱と言うか,圧縮装置は,これまではどの飛行機でも見せてもらったことはなかったし(私が気付いてなかっただけかも知れないが),説明してくれたCAさんもいなかった。大収穫である。
こんな些細なことで,ヨーロッパまでのフライトの苦痛が和らぐのだから,本当にごみさまさまである。
下から見上げるように撮ったところ。
黄色っぽく見える四角い部分が下がってきて
ごみを圧縮するようだ。
飛行機内のごみ箱
外国出張は日常を一瞬忘れることが出来て楽しいのだが,移動に掛かる時間が長いのが,やや辛い。今回は大阪から直接ヨーロッパへ飛んだから,国内の移動がなくて,ましだったけれども,それでも大阪からヨーロッパまで,早くても10時間以上は掛かる。出張は,もちろんエコノミーだから狭いし,寝てばかりいると,最近はエコノミークラス症候群なども気になる。
しかし私には,他の人にはない楽しみがある。 ごみ箱を見せてもらうことである。
機内食の提供が終わってキャビンアテンダント(CA)が一息ついている時を見計らって,ごみ箱を見せて欲しいと相談を持ちかける。写真を撮りたい,というと,まず怪訝な顔をされるので,名刺を出して,「教育・研究に活用したいから,ぜひ……。」とお願いするのである。
すぐその場で快諾してくれる場合もあれば,上司に相談に行ってからOKが出る場合もあるが,ヨーロッパ系,アメリカ系の飛行機の場合は,快諾してくれる場合が多い。日本人のCA相手ではダメだったが,憤慨しながら席に戻っていたら,CAのリーダーらしき人がわざわざやってきてくれて,丁寧に説明してくれたケースもあって感激した。そんな飛行機は,もう一度利用しようと言う気になる。
一方,過去にアジア系のフライトでお願いしたときには断られてしまった。日本人のCAではなかったので言葉の問題もあったのかも知れないが,「汚いもので見せるものではありませんので……。」と言った説明で,何となく,発展途上国の臭いを感じてしまった。
で,今回見せてもらったごみ箱がこちら。
今回は,ノータイムで快諾してもらいました。
左に見えるのは,キャビンアテンダントさんの手。
わざわざ開けて見せて下さいました。
理想的なCAさんでした。
中にはこのようにごみ箱が。
分別状況は,いまいち……。
缶だけはこの後取り出したかも知れません。
笑ったのはこのシール。
「(中の)ごみ箱が入っているか確認すること。」
そりゃ,そうだ。忘れていたら大変です。
空の上のごみ箱2
いま,学会で,イェーテボリ(スウェーデンの西海岸)に来ている。ストックホルムに次ぐスウェーデン第二の都市だそうだ。日本語でも,ヨーテボリと書いたりするが,英語の綴りは,GothenburgとかGoteboryとかGoteborgなどで,知らないとイェーテボリとは読めない。空港の略称もGOTで,搭乗の際にも,「ゴーテンボーグまでですね。」と言われた。
出国前は学会発表の準備や,海外出張に伴う補講の準備とか,欠席する会議の段取りなどがいろいろあって,ブログを更新する時間を取るゆとりがなかったが,海外に出てしまえば気分的にも楽で,せっかくなのでまめに更新したい。面白いごみ箱にも色々と出会うので,更新したくもなるのである。
とは言いながら,出掛ける時間も迫っているので,最初は,飛行機の中のトイレのごみ箱。以前にも同じ題名で紹介したが,形が違う。洗面台の模様はどちらも似たようなものなのに,面白いものだ。もっと飛行機に詳しければ,機種ごとのごみ箱の違い,と言った分類が出来ると思うのだが,私はそこまで詳しくないから,書けないのが残念だ。といって,飛行機に詳しい人は,ごみ箱には詳しくないのだろうけれど。
着陸間際には,使い捨てのハンドタオルで溢れそうでした。
この後,キャビンアテンダントさんに相談して,別のごみ箱を見せてもらったので,それは次の機会に。