当て字とごみ箱

 日本語というのは,当て字の得意な言葉だ。

 通勤の時に見掛けるスポーツ新聞などは,当て字だらけだが,にやりとさせられることも多い。

 

 このブログを始める前に作っていた本家のWebページ(ごみ1616.net)に載せていた文章を転載する(一部,改行等を修正)。

 


「護美箱」の話

 

 日本語というのは「当て字」の得意な言語で,スポーツ新聞の見出しなどは当て字のオンパレードである。

 

 先日 ”藤川,痛恨の一泣!” などというのを見かけたが,「泣」を「きゅう」と読む単語などは「号泣」ぐらいしか思い浮かばない。つまり「泣」をみても普通は”きゅう”とは思わないのである。

 

 ところが「痛恨の一泣」となっていればほとんどの人は読めるだろう。まず”痛恨の一球”という言葉が頭に浮かび,続いて「泣けるほど厳しかったんだな~」というイメージが浮かんでくる。

 これはなかなか高度な文章表現と言えそうだし,「泣(きゅう)」の読みを確認させる効果もあるようだ。もっとも,この手の表現を使いすぎると,文章の品が無くなるが……。

 

 子供の時に見て,いたく感心した当て字に「護美箱」というものがある。「護」は結構難しい字だったが,ごみ箱であることは容易に理解できたから「ごみばこ」とすぐに読めたのだろう。ごみ箱は確かに「美を護る箱」だから意味的にもピッタリで,全くうまい字を当てたものだと感心したものだ。

 

 しかし,これなども「護美箱」だから成立するのであり,箱がないと「ごみ=美を護る」でとたんに意味が通らなくなってしまう。当て字というのは,意味をよく考えた上で当てる必要があるようだ。

 


 

 で,子供の頃に見たはずの,この「護美箱」を探していたのだが,先日の東京観光でようやく見つけた。

 

浅草で自由散策をしていると,いい雰囲気のごみ箱が……。

 

思わず声を上げました

 

 

2分別。木で出来ていて良い感じです。

 

 

 

プロフィール

水谷聡

Author:水谷聡
@大阪市立大学 工学部 都市学科

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