大学のごみ箱とペットボトルの蓋1

 明日は朝から大学入試。当然の務めで,試験監督が当たっている。通勤にはJRを使っているが,電車のダイヤが乱れて遅刻すると困るので,今晩は研究室に泊まりである。
 

 ということで,大学のごみ箱の話題を。

 私の研究室の前の廊下にあるごみ箱がこれ。

右側の2つが昔からあったごみ箱。

左端のごみ箱は,大阪市が容器包装リサイクル法の「その他プラ」の

分別を始めたときに追加された。

 

こちらが当初からのもの。「一般ごみ」と「缶・ビン・ペットボトル」。

 

 

こちらが後から追加されたもの。

バケツにラベルを貼っただけで何とも味気ない。

 

 

 さて,このごみ箱,何の変哲もなくて,あまり面白みがないなあと思っているのだが,一つ気に入っているところがある。それは,シールのペットボトルの蓋が外されている所。気付きましたか。

 

これって,蓋は外されていますよね?

 

 ペットボトルのペット(PET)とは「ポリエチレン・テレフタレート」というプラスチックの材質の名前である。プラスチックは同じ材質の物ばかりを集めればリサイクルは比較的容易なのだが,異なる材質が混ざってしまうとリサイクルがとても難しくなる。ペットボトルの蓋は,PETではなくてポリプロピレンで材質が違うから,リサイクルの工程で両者を分ける作業が行われている(比重差などを利用して比較的簡単に分けられるようです。私は見たことがありませんが……)。

 

 簡単に分けられるのなら,蓋が付いたままで良いのでは,と思うかもしれないが,実はもう一つ大きな問題がある。ペットボトルをリサイクルしたり,リサイクルする工場まで運ぶときには,効率を上げるために,ペットボトルを出来るだけコンパクトにして運びたいのだが,蓋が付いたままになっているボトルは,うまく潰れないのである。それに,潰す工程で強い力を掛けるときに,蓋が飛んで危険なこともあるらしい。
 

 ということで,ペットボトルの蓋はきちんと外してごみ箱へ入れて下さい。

 ところで外した蓋とボトルのラベルは?

 

 

容器包装リサイクル法の「その他プラ」として捨てるのが正解です。

(分別基準は住んでいる地域によって異なります。)

 

共通のごみ箱にも個性-オランダ

 オランダの統一されたごみ箱の続きを。

 

 ごみの分別基準が統一されているのは便利で分かりやすいが,私のようなごみ箱写真のコレクターからすれば,同じごみ箱ばかりで面白くない,と言うことになる。

 

 とはいえ,そこは「捨てる神あれば,拾う神あり。」オランダの人々も,やはり同じごみ箱ばかりではつまらないので,他の人と少し違ったことをしたくなるようである。

これは,オランダの一般家庭でのごみ収集日の朝の風景。

 

こんな感じで,家の前に,同じ形のごみ箱が並びます。
黒いごみ箱は,いわゆる「その他のごみ」のごみ箱。

 


どれも同じようですが,中には個性を主張しているものが……。

 

花のシールが貼ってあります。

よく見ると形は同じでも,サイズが微妙に違うようです。

 

 

番号を書きなぐっただけのもの。

おそらく家の番地を書いてあるのですね。

 

 

これは上のごみ箱と色違い。花シリーズです。

 

 

 

本当に穴から出てきたようです。

でもちょっと多すぎ?

 

 


昼頃に,ばかでかいパッカー車がやって来ました。 

 


こちらは「捨てる紙」です。

 

 

オランダの共通ごみ箱(緑)

 オランダのごみ箱と分別基準は国全体で統一されている,という話は以前に少し触れた。ごみ箱も共通になっていると書いたが,その写真になかった緑のごみ箱の話題を。

 

 昨年オランダ出張中の休日に,アーネムへ出掛けたときのこと。アーネムは小さな街で,普通の観光客はあまり行かないが,事前に調べたところ「水の博物館」がある。大阪市にも「下水道科学館」「水道記念館」といった環境教育施設があるが,この手の施設は仕事がら興味があるし,何より個人的に大好きである。と言うことで,アムステルダムから特急で2時間ぐらいかかるのだが,遠足気分でとことこ出掛けていった。

 

国鉄のアーネムの駅。

 

 しかし「水の博物館」の話題は別の機会に譲ることにして,今日は緑色のごみ箱の話を。

 

 これは博物館へ行く途中に庭掃除をしているおじさんを見掛けたので,声を掛けて写真を撮らせてもらったもの。

運びやすいように車輪が付いているのも特徴です。

 

 「ごみ箱の中身を見せて下さい。」と言うと最初は怪しまれたようだが,名刺を見せながらごみに興味があると伝えると,いろいろと教えてくれた。最後には親切に「今日は休みだが,月曜日に市役所に行けば,ごみに関するパンフレットなども手に入るから,ぜひ行きなさい。」とも。こちらは日帰りなので,残念ながらそこまでは時間がなかったが。

 


こちらが緑のごみ箱の中身。
街中には置かれていないのだが,個人の庭には置かれているようです。
剪定ごみなど,植物系のごみを入れるごみ箱になっています。

 

 

こちらはお世話になったハンス先生のお宅のごみ箱。

やはり庭があれば一台は,緑のごみ箱があるようです。

 

プロフィール

水谷聡

Author:水谷聡
@大阪市立大学 工学部 都市学科

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