ごみ箱にダイナマイト

 マンションのごみ箱からダイナマイトのようなものが見つかって大騒ぎになったという記事を京都新聞と朝日新聞のwebサイトで見かけた。

 京都新聞の記事はこちら。

 朝日新聞の記事はこちら。

 

 実際は住人が全く悪意なく捨てたおもちゃだったと分かって一件落着となったとのことで関係者もほっとしたことだろう。新聞記事も,特に朝日新聞の記事の後半などを読むと,お気楽な話題という取り扱いである。

 

 しかし個人的には2つのことが気になった。

 

 一つは捨てた人の意識である。捨てた人には悪意がなかったとのことだから、本物のダイナマイトと間違われるとは全く考えなかったということなのだろう。20年間も持っていたら,自分ではおもちゃであることが当たり前になっていて,ダイナマイトと思われるなどとは考えも及ばなかったのかも知れない。

 

 と同時に,自分の捨てたごみがどう見られるのかについても,ほとんど考えなかったのだろうと思う。ごみというのは捨ててしまえば自分のものではなくなるという意識が働くから,捨てた後のことはあまり考えない人も多いかも知れないが,ごみ箱(ごみ捨て場)を管理している人,ごみを収集する人,ごみを処理する人,と実は多くの人が関わっている。自分の捨てたダイナマイト風のおもちゃが,それらの人にどのように見られるのかを少しでも考えていたら,捨て方ももう少し工夫できたかも知れない。

 

 もう一つ気になったのはダイナマイトを見つけた管理人さんのことである。記事では「ダイナマイトのようなものがある」と管理人が通報したとあるが、彼は(あるいは彼女は)、通報したとき,何%ぐらい本物のダイナマイトだと思っていただろうか。

 

 私は実物のダイナマイトなどというものは見たことがないので何とも言えないが、写真のダイナマイトは本物そっくりなのかもしれない。けれども普通のマンションのごみ箱にダイナマイトが捨てられている(仕掛けられている?)などというのは,あまりありそうにもない。まさか本物ではないだろうと思いながら,もしも本物だったら大変なので,とりあえず警察に通報した,という所だろうか。最終的におもちゃであることが分かって「やっぱりそうだったか。」と思ったのかどうか,直接管理人さんに聞いてみたい気がする。

 

 とは言え「こんなところにダイナマイトが捨てられているはずがない」と一笑に付すことが出来ないのが今の世の中である。知り合いの作家の方が「小説で書こうとしていることよりはるかに異常なことが現実に次々に起こるので戸惑ってしまう。」というようなことを言っていたが、確かに最近のニュースなどを聞いていると,どこにでもある普通のマンションでダイナマイトが爆発してもおかしくない世の中になってしまっている気がする。日本というのは治安が良いことが何よりも誇れる国だったと思うのだが,そんな国にはもう戻れないのだろうか?

 

洞爺湖サミットの頃には,こんなごみ箱だらけになってしまいました。

ごみ箱が妙に注目された時期でした。(JR京都駅)

 

こちらは京阪電車です。

 

 

ごみ箱自体がなくなってしまうことも……。

過ごしにくい世の中になったものです。

 

 

プロフィール

水谷聡

Author:水谷聡
@大阪市立大学 工学部 都市学科

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