インドネシアの分別基準?
数年前に学会でインドネシアのパダンという町を訪ねた。パダンはウィキペディアによれば,西スマトラ州の州都で最大の都市らしい。耕作用の水牛が大活躍しているような素敵な田園地帯で,時間がゆっくりと流れていて,のんびり出来たのだが,そんなところでも分別用のごみ箱を見つけた。テクニカルツアーで回ったパダン郊外の土産物店で見つけたのがこちら。
ごみ箱は日本でも見掛けそうなプラスチックの変哲のないごみ箱だが,分別用のごみ箱なので,とりあえず写真を撮っておいた。SAMPAHというのが「ごみ」を表すというのは現地でも分かったのだが,後半のKERINGとBASAHというのが分からない。絵を見る限り,KERINGが容器包装廃棄物で,BASAHが生ごみかと思ったのだが,日本に戻って調べてみると全く違った。さて何だと思いますか?
オンライン辞書によれば,KERINGは「乾く」,BASAHは「濡れた」とあった。つまり「乾いたごみ」と「湿ったごみ」に分別してくれ,ということらしい。(もし意味が違っているようでしたら,教えて下さい。)
こういう分別基準は初めて聞いた。分別基準は処理システムと不可分なのだが,どんなごみの処理をしているのか,興味が沸いた。
こちらが乾燥したごみ用。
こちらが湿ったごみ用。
新型インフルエンザ
新型のインフルエンザが流行っていて,大阪市立大学でも昨日の午後から全講義が休講になった。授業が1週間先送りになったので,講義の準備に少しだけ余裕が出来て自分の仕事が出来るのは有り難いが,最近は大学でも講義は半期で15回行うことが求められているので,おそらく夏休みを削って補講をすることになるだろう。夏休みは授業がないことを当てにして学会出張や打ち合わせ会議を既に入れてしまっているので,それはそれで大変だ。「楽あれば苦あり」とはよく言ったものである。
最近,うちの都市学科で「都市史」という講義を担当することになったので,文明史や環境史の本を読んで勉強しているのだが,伝染病は人間が集団で定住することによって発生したと書かれていて,なるほどと思った。人がこれだけ高密度で暮らすようになり,また国際的に普通に行き来する時代では,ウイルスはあっという間に世界中に広がる。来るべき強毒性のインフルエンザへの対処に向けて,今回のインフルエンザから学ぶことは多いと思うが,海外で発生したら水際で頑張っても国内に入ってくるのを止められないと言うことは明らかになったので,その覚悟で準備をしていく必要があるのだろう。
ところで今はマスクの着用が推奨されているが,強毒性のウイルスが蔓延するようになった時,もし公共空間のごみ箱に使い捨てのマスクが捨てられていたら,きちんと回収されて適切に処理してもらえるだろうか?感染性のあるごみがその辺りに溢れるようなことになると,悪夢である。日頃はごみを回収する人のことなどはなかなか意識しない人が多いと思うが,ごみが安全に素早く回収されると言うことは本当に有り難いことである。
さて,今日のごみ箱はこちら。
通勤途中の駅で見掛けたもの。新聞の文字がよく読める。
JR西日本のごみ箱は中が見えるものが増えている。
キュランダ村のごみ箱
前回も書いたが,オーストラリアのケアンズに遊びに行ったことがある。ケアンズと言えばグレートバリアリーフが有名だが,そこから1日の行程で行ける所にキュランダ村という観光地がある。グレートバリアリーフとともに世界遺産にも登録されている,世界最古と言われる熱帯雨林があり,ロープウェーでその上空を散策することが出来る。また村からは,アーミダックという水陸両用車で熱帯雨林の道や川を探検するツアーなどもある。
そのキュランダ村で見たごみ箱がこちら。
少し見にくいが,大きな蟻が飾ってある。最古の森にはこんな虫がいるのかも。
こちらは熱帯雨林のロープウェーの中継駅のごみ箱。
ごみ箱は大したものではないが,奥の森林のすごさが伝わるでしょうか?