廃棄物資源循環学会の第34回研究発表会@大阪工業大学

自分の中で最も深く関わっている学会である廃棄物資源循環学会の,
年に1回の研究発表会が,9/11~9/13に大阪工業大学で開催された。
34thポスターロゴ

学会の研究発表会は,研究者が一堂に集まって研究成果を発表し合うもので
華やかな場なのだが,研究の深いディスカッションは論文で行われることも多く,
どちらかというと新しい成果の速報性を重んじていたり,
あるいは,研究者が集まるお祭り・イベント的要素も強い。
研究発表の場での発表&質疑応答でのやり取りがもちろんメインだが,
久しぶりに会う研究者と懇親を深めたり,
発表・聴講にやってくる研究室の卒業生が集まる同窓会的な雰囲気もあったりする。

コロナのせいもあって近年はZoomなどを活用したオンラインの発表会も多かったが,
今年は久しぶりに,ほぼ全面的に現地参加の年会になって,懇親会も盛り上がった。

しかし,参加する方は楽しいのだけれども,開催側は大変である。
会場や発表環境の手配,特別プログラムの企画立案,発表者とのやり取り,
懇親会の手配など,山のように仕事がある。

全国に7つある支部が持ち回りでお世話をして開催するため,7年に1回,関西に回ってくる。
もちろん会場となる大阪工業大学の先生方が一番苦労されたのだが,
(特にW先生,K先生,お疲れさまでした)
私も実行委員として今年はかなりの時間を取られたので,終わってとにかくホッとしている。

私たちは仕事だし,お互い様だから仕方ないが,可哀想なのは学生さんたち。
学会に参加できるのは,ほどんどの学生にとっては大学院(修士課程)の2年間だけなのに,
間が悪く,そこが地元開催と重なってしまうと実に気の毒だ。

北海道や九州で開催されれば,旅行気分で学会出張に行けるのに,
現地開催では,自宅からの参加で新鮮味はないし,自宅が遠ければ朝も早く出ないといけないし,
場合によっては,会場係の手伝いを頼まれたり,すらする。
しかも,指導教員は(私のことだ),運営準備でバタバタしていて,
発表準備の指導も丁寧にしてくれない。最悪である。

学会というのは,とにかくお客さんとして参加するに限る,のである。

OITごみ箱1
私立の大学は,とにかく校舎や設備がきれいで,ごみ箱も例外ではありませんね。

OITごみ箱1-2

OITごみ箱1-3
「そのゴミ,分別できていますか」の問いかけが良いですね。うちの大学のごみ箱にも書きたい。

OITごみ箱2
こちらは屋外設置で,少しくたびれて見えますが,うちのキャンパスのモノとは比べものになりません。



ごみ箱か回収箱か

このブログでは,
いわゆるごみ箱も,特定の資源を集めるための回収箱も
まとめてごみ箱として取り扱っている。

けれども資源を適切にリサイクルするためには,
同じ材質の物だけを,できるだけきれいな状態で集めることが大切なので,
資源回収箱にごみが入れられると困る,というのは当然のこと。
回収箱にごみを入れないで,というのは切実な問題だ。

「分ければ資源,混ぜればごみ」という言葉も有名だが,
ごみ発生量やリサイクル量,リサイクル率などを考えるときも
両者をどう取り扱うかでデータ(統計値)も変わってくる。

混ぜて出すとごみで,そこから取り出してリサイクルすると,リサイクル量もリサイクル率も上がる。
最初から分けて出すと,ごみ量が減って,(リサイクル量は変わらくても)リサイクル率は下がる。

また,ごみとして出されずに,直接リサイクルルートに乗ると,データが把握できずに,
社会全体でのリサイクル量,リサイクル率が分からない,と言うようなことも起こる。

実は多くの自治体で,ごみの減量計画を立てて,リサイクル率の目標を設定したりしているが,
先に述べたようなデータ取扱上の問題で,
リサイクルの目標を下回ったように見えたり,実態が見えなくなったりしている。

数値目標を設定するのは,とても大切で有意義なのだけれども,
表に出てくる数字だけを見ていると,よく分からないこともあるから,要注意です。

カプセルトイ
京都のとある商店街で見掛けた,ガチャガチャ(カプセルトイ)の自販機。

この手のカプセルは汚れるものでもなく,うまく回収すれば,
次のおもちゃを入れて使う(リユース)ことも出来そうだし,
少なくとも同じ材質のカプセルを集められるので,リサイクルも容易に出来そう。

カプセルトイの回収箱1

カプセルトイの回収箱2

カプセルトイの回収箱3
ということで,集めていますね。確かにごみを入れられていたら,怒りが湧きそう……。

キャラクターの願いが届くと良いのですが,お店の人に,実態を聞いてみたいものです。









綿業会館

3月末で定年退職される先生が学科におられて,
先週,退職記念の歓送会があった。
数年前までは,毎年のようにこのような懇親会があったけれども,
コロナ禍で,対面の歓送迎会は数年振りだ。

今年は,大阪の本町にある 綿業会館 で開催されることになった。
重要文化財になっている建物で,会館側のご厚意で,館内の見学もさせて貰えた。

個人(東洋紡の専務取締役だった岡常夫氏の遺言)による寄附の100万円に
関係業界からの50万円を加えて建設基金としたとのことだが,
竣工した昭和6年に再建された大阪城の天守閣に掛かった費用よりも高かったらしい。
大阪の迎賓館としての役割を果たしていて,リットン調査団も滞在したようだ。

部屋の華やかな様式が注目されるが,将来的に本格的な冷暖房を入れることを予想して,
・井戸水による冷風送気を行ったり,
・地下室に冷暖房設備を入れるためのスペースをあらかじめ設置しておいたり,
など,建築衛生の面からも,非常に先駆的な建物で,
こんな建物が戦火を免れて残っていて,しかも利用されているのは素晴らしいと思った。

実は,個人的に一番感心したのは,トイレが多いこと。
古い建物だとトイレが隅の方に,ひっそりと設置されていることも多いが,
建物の結構,中央の辺りに,いくつもトイレがあって驚いた。
大げさに言えば,どこのトイレを使えば良いのか,迷うぐらいで,
この建物を作った人たちの文化的なレベルの高さを感じた。

トイレ手洗いのごみ箱
洗面台脇のごみ箱。廊下ではごみ箱は見掛けなかった。

手洗いの貼り紙
コロナ禍ならではでしょうか。

手洗い下のくず入れ
こちらが備え付けのごみ箱ですね。雰囲気からすれば,もう少し重厚感があるものにしても良いかも……。



プロフィール

水谷聡

Author:水谷聡
@大阪市立大学 工学部 都市学科

アクセスランキング
[ジャンルランキング]
ライフ
1218位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
エコロジー
39位
アクセスランキングを見る>>
最新記事
リンク
カレンダー
08 | 2023/09 | 10
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
カテゴリ
月別アーカイブ
検索フォーム
QRコード
QR